動画の音声がずれていて、映像と音が合わない。この記事ではフリーソフトのAvidemuxを使って音ズレを直す手順を紹介します。ズレ量の正確な測定にはAudacityを使います。
音ズレとは?原因と症状
音ズレとは、動画の映像と音声のタイミングがずれている状態のこと。たとえば人が話しているシーンで、口の動きと声がずれて聞こえます。
よくあるパターンは以下の2つ。
- 映像が先に進んで、音声が遅れてくる
- 音声が先に出て、映像が追いつかない
原因としては、動画の録画時やエンコード時に映像と音声のタイミングがずれてしまうケースが多いです。
使うツール(どちらも無料)
音ズレ修正に使うツールは2つ。どちらもフリーソフトです。
| ツール | 用途 |
|---|---|
| Avidemux | 音声のタイミングをずらして音ズレを修正する |
| Audacity | 音声の波形を見て、ズレ量を正確に測定する |
Avidemuxは動画の無劣化編集ができるツールで、音ズレ修正以外にもトリミングなどに使えます。
- Avidemux: https://avidemux.sourceforge.net/
- Audacity: https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/audacity/
手順1: Audacityでズレ量を測定する
まずは音声がどれくらいずれているかを正確に把握します。「だいたいこのくらい」で調整すると結局合わないので、ここが大事。
- 動画ファイルから音声だけをMP3で抽出する(ffmpegなら
ffmpeg -i input.mp4 -q:a 2 output.mp3) - 抽出したMP3をAudacityで開く
- 波形を拡大して、音声が実際にスタートしている位置を確認する

この例では、1.004秒のところから音声がスタートしています。つまり冒頭に約1秒の無音部分があり、そのぶん映像とずれている状態です。
この「1.004秒」がAvidemuxに入力するズレ量になります。
手順2: Avidemuxで音ズレを修正する
Audacityで測定したズレ量を使って、Avidemuxで修正します。
- Avidemuxで動画ファイルを開く
- 映像出力を「Copy」に設定(無劣化で出力するため)
- 音声出力も「Copy」に設定
- メニューの「音声」→「メインのトラック」を選択
- 「Seek(シフト)」の欄に、Audacityで測定した値をミリ秒で入力する
- 音声が遅れている場合: マイナス値(例: -1004)
- 音声が早い場合: プラス値(例: 1004)
- 映像出力形式を選んで保存
出力設定で「Copy」を選んでおけば再エンコードなしで処理されるので、画質の劣化はありません。
うまくいかないときのチェックポイント
- ズレ量の単位を間違えていないか(Avidemuxはミリ秒、Audacityは秒で表示)
- 音声が遅れているのか早いのかでプラス/マイナスが逆になる
- ズレが一定でなく徐々にずれていく場合は、フレームレートの不一致が原因の可能性がある。その場合はAvidemuxだけでは対処が難しいので、ffmpegでの再エンコードを検討する
まとめ
Avidemux + Audacityを使えば、動画の音ズレは無劣化で修正できます。
- Audacityで波形を見てズレ量を正確に測定
- Avidemuxの音声シフト(Seek)にその値を入力
- Copyモードで保存すれば画質劣化なし
どちらも無料で使えるので、音ズレで困ったときはこの組み合わせを試してみてください。